おかきズム

元ニコ動実況者(断じて有名でない)が、社会人になってブログ。グッズレビュー、アート、映画書評を書いてます。

【Art News】 大阪の中之島美術館が開館!モディリアーニの作品が早く見たい!

どうも、おかきです。

 

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今週の水曜日、2022年2月2日に大阪の中之島美術館が開館しました。

この令和の時代に、歴史的な近現代アーティストの作品を多く収蔵する新設美術館として、多くの注目を集めています。なんと美術館の場所は、私がよく通う「国立国際美術館」のすぐ隣。私も是非とも馳せ参じたいところではありますが、オミクロンさんが蔓延中なので断念。というわけで、鬱憤を晴らしつつも、今回は開館のニュースを取り上げたいと思います。

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1. 中之島美術館が開館!

大阪市のビジネス街を少し離れたところ。中之島美術館が開館しました。

この美術館は、近現代にフォーカスしており、戦前戦後の国内外アーティストの絵画を、6000点以上も収蔵しています。海外で言うと、モディリアーニフランク・ステラなど大御所、国内は、佐伯佑三、具体派を率いた吉原次良の作品を多数収蔵しています。

美術館の構想発端は、佐伯祐三の作品寄贈ですが、イケイケバブル時代に大阪市がかき集めた沢山の絵画を目の当たりにすることができます。そのため海外の大御所ばかり目に行ってしまいますが、運営方針の一つとして、大阪地元のアーティストの作品も収蔵しており、それらを展示し広めたいとしています。

なお、公立の美術館かと思ってましたが、大阪の橋本知事が、運営に民間を交えることを提案したため、民間事業者運営するコンセッション方式の美術館です。

 

2. この美術館の何が凄いか

粗方紹介しましたが、この美術館のすごいところを2点あげたいと思います。

 

1点目は、その収蔵作品です。その筆頭は、やはりモディリアーニ(1884~1920)。当時欧米を席巻したキュビズムや抽象表現とは異なる「特徴的」な表現で、女性裸婦画をひたすら描いた早逝の美術家です。アーモンド型ののっぺりした女性を描くので、「特徴的」的とした言いようがないのですが、死後その作品は高く評価されています。大阪市は、彼の作品『髪をほどいた横たわる裸婦(1917)』をなんと18億円でオークションで競り落としました。バブルってすごい。彼の作品が一度オークションに出れば、落札価格は数十億円になるのがザラです。そんな作品が国内の新設美術館の(レンタルではなく)「収蔵品」として見られることは、今後あるかどうか。落札価格で作品を評価するつもりはありませんが、もはや一大ニュースです。是非見にいって欲しいです。(無粋ですが、価格は右肩上がりなので、大阪市も良い投資をしたのかもしれませんね。)

このモディリアーニの変わった表現技法の女性達に魅了された人が、世界各地にいますが、私も一人です。図書館で彼の画集を借りたこともあり、この美術館がモディリアーニの作品を収蔵しているのは、以前より知ってました。

他にも、佐伯佑三、吉原治良など国内アーティストの作品も多数収蔵しています。ただ、正直に言うと、私もあまり知識はありません。後者は、具体はの人というくらいの知識しかありません。(実は、具体美術協会中之島の地だとか) いずれこの美術館に訪れる予定なので、その時に色々と学ばせてもらおうかなと思います。新しい世界が広がるというのも、また美術館の楽しみですからね。

 

3. 苦節約40年越しの開館

あと、もう一つの理由は、この美術館の構想から約40年かかったことです。

先にほぼネタバレしてしまいましたが、バブル前の1983年に大阪市政の一事業として構想が始まりました。ある時期は1年に数十億も投資して、モディリアーニ含めた美術品の収集に積極的に動いていたようです。そんな精力的な収集活動もあり、総額経費なんと155億円。

が、そのあとバブル崩壊。日本経済は大きく傾き、低迷の時代を迎えます。また、中之島美術館構想を主導した大阪市も、財政難に長く苦しみました。あの橋本知事体制下では、計画に見直しも入り、計画が大きく後退しました。しかし、民間事業者による運営など、いくつかの変更を経て、ようやく2019年に着工、2022年2月2日に開館の日を迎えました。

 

バブル崩壊と失われた30年によって、数々の文化事業が頓挫しましたが、この美術館は生き延びることできました。特にあの橋本知事体制下で、この構想が生き延びたことがすごいんじゃないでしょうか。当時の状況もある程度知ってますが、作品を売却してしまえとはならなかったのでしょうか。。本当に「粘り強さ」にあっぱれです。早速、開館からコロナという難敵が立ち塞がっているなど、前途多難な様相を呈していますが、是非頑張ってもらいたいものです。

 

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今回は、これで以上です。

コロナが蔓延しているので、今指を咥えながらブログを書くことしかできませんが、沈静化したら、すぐに行こうと思います。数々の素晴らしい作品を是非堪能できれば!と思っております。そしたらまたブログに書きますね。

ではでは。

 

2022.2.6 Sun 9PM

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